Feb 5 13:07:52 plugh rsyslogd-2177: imuxsock begins to drop messages from pid 12105 due to rate-limiting

时间:2021-02-14 16:08:51

FROM:https://www.nri-secure.co.jp/ncsirt/2013/0218.html

SANSインターネットストームセンターのハンドラであるJohannes Ullrichが、rsyslogのrate-limiting機能について報告している。
(掲載日:米国時間 2013年2月6日)

(本稿は、Bill Parker氏に寄稿して頂いた)
/var/log/*配下のログファイルを参照しているが、重要あるいは重大になりうる情報を紛失している管理者はどのくらいいるだろうか?

あるテストマシン(VirtualBox 4.2.6の64ビット版CentOS 6.3)において、広く使われているIDS(Snort 2.9.x)を扱っていた時だ。/etc/init.dの起動スクリプト経由でsnortが初期化される際、筆者は普段目にしないメッセージに偶然気がついた。

Feb 5 13:07:52 plugh rsyslogd-2177: imuxsock begins to drop messages from pid 12105 due to rate-limiting

メッセージの原因はこうだ。最近のLinuxディストリビューションであれば、その多くにsyslogdあるいはsysklogdを置き換えるrsyslogが付属している。しかし、rsyslogのバージョン5.7.1から、rate-limitingという機能が追加され、5秒間に/var/log/messagesへ200以上のメッセージ(rsyslogのデフォルト設定)を送信したプロセスID(PID)があれば、rsyslogはメッセージを捨て始め、/var/log/messagesに以下のような警告を出力する。

Feb 5 13:07:52 plugh rsyslogd-2177: imuxsock begins to drop messages from pid 12105 due to rate-limiting

そのため、/var/log/messages等にメッセージを出力するデーモンあるいはプロセスの場合、セキュリティ管理者/システム管理者にとって、多くの重要/重大なメッセージが紛失してしまう可能性がある。

ルータ/ファイアウォール/Webサーバから出力されるメッセージに対しrate-limitingを活用するのは、特定のネットワーク型攻撃を抑制する上で効果的な方法になる。その一方で、システム/アプリケーション・ロギングの場合、SIEM(注1)あるいは膨大なシステム/アプリケーション・ログを収集し解析するアプリケーションにとって、この機能は悪夢のような状況を作り出す可能性がある。ただ、rsyslogの仕様を調べたところ、解決策を2つ見つけたので以下に紹介したいと思う。

注意 - 先に進む前に対象ファイルのバックアップを取得する事!

1つ目の解決策は、単にrsyslogでrate-limitingが発生する前のメッセージ数上限を上げる、あるいは時間間隔を減らすというものだ。そのためには、rsyslog.confあるいはrsyslog.early.confを見つけ(通常は、/etc以下にある)、下記設定を追加する。

$SystemLogRateLimitInterval 10
$SystemLogRateLimitBurst 500

上記は、rsyslog.confあるいはrsyslog.early.confの$ModLoadディレクティブ以下に追加する。

この設定により、10秒間に500以上のメッセージを1つのPIDから受信した場合、rate-limitingが動作しメッセージを捨て始める(上記の値は絶対的なものではなく、システムに合わせ調整してほしい)。

2つ目の解決策は、単純にrsyslogのrate-limitingを無効にするというものだ。そのためには、下記設定をrsyslog.confあるいはrsyslog.early.confに追加する。

$SystemLogRateLimitInterval 0

上記は、rsyslog.confあるいはrsyslog.early.confの$ModLoadディレクティブ以下に追加する。

この設定により、rate-limiting自体が無効になる。ただ、この設定を投入する事で、制御できなくなったプロセスIDが使い道のないメッセージで/var/log/messagesを埋め尽くす可能性があるという事は、認識しておいて頂きたい(そういう訳で、rate-limitingがrsyslogにおいてデフォルトで有効になっているのだ)。

また、rsyslog.confあるいはrsyslog.early.confの設定変更を有効にする際には、rsyslogデーモンを忘れずに再起動してほしい。
なお、下記のLinuxディストリビューションでは、rsyslogをデフォルトのシステムロガーとして使用している。

CentOS 6.x
Debian 5.0
Fedora 13以上
OpenSuSE 11.x/12.x
Ubuntu 10.0以上

また、BSDベースのシステム(FreeBSD 8.x/9.0、OpenBSD 5.x、NetBSD 5.x/6.0)では、伝統的なsyslogdがデフォルトのシステムロガーとして使用されている。より詳細な情報が必要な場合、下記URLを参照してほしい。
http://www.rsyslog.com/doc Feb 5 13:07:52 plugh rsyslogd-2177: imuxsock begins to drop messages from pid 12105 due to rate-limiting

注1:SIEMとはSecurity Information and Event Managementの略で、ネットワーク機器、サーバ機器等から出力されるログを集中的に保存・解析するソリューション

原文:https://isc.sans.edu/diary.html?storyid=15106 Feb 5 13:07:52 plugh rsyslogd-2177: imuxsock begins to drop messages from pid 12105 due to rate-limiting